正しく投資収益を計算するのは面白い
2015.04.2
資産運用設計のお手伝いをしていて投資運用収益の結果を正しく確認するのは、大変だがなかなか面白い。
投資商品の複数年の投資結果に「平均騰落率」の表示を見ることが多いが、これがなかなか曲者なのだ。
非常に単純にそのしくみを示すと以下のとおりとなる。投資の一年目、マーケット状況が悪く、マイナス50%となり、翌年はマーケットがその反動戻しにより、プラスの50%だった商品があったとする。
この商品は、2年間通じての平均の騰落率は、ゼロ%となる。ところが、実際にこの商品に投資した結果は、まったく異なる数値となる。
当初100万円投資をしたとすると1年目の終了時には、評価額は50万円になり、2年目の終わりにいくらになるかというと、100万円にはならないのだ。
小学生にも計算できる簡単な算数だが、1年目の末の評価額、50万円から+50%上昇の75万円が、この商品の2年間にわたる投資の結果となる。
平均騰落率では、ゼロの表示だが、投資結果はマイナス。
投資の算数は、ちょっと面白い。